商品撮影中の不意の落下、ガラス片が散ったレンズ
先日、大阪市西成区から自営業を営まれている 27 歳の女性のお客様がご来店されました。Etsy で海外のバイヤー向けにアクセサリーを販売されており、毎日 iPhone 7 で商品撮影をしているとのこと。当日は新作の指輪を白背景で撮ろうと撮影台にセットした瞬間、三脚クリップから本体がずれ落ち、レンズ側から床に落下してしまったそうです。
持ち込まれた iPhone 7 を拝見すると、リア側のメインカメラレンズの中央に放射状のヒビが入り、ガラス片の一部がレンズユニットの内側に落ち込んでいる状態。プレビューを確認すると、画面右下に白く靄がかかったような曇りが映り込み、明るい被写体ではフレアも顕著でした。お客様は「まず商品撮影が止まると売上に直結するので、できるだけ早く動かしたい」と切迫した様子。

当店では月に 3〜4 件、こうしたカメラレンズ破損のご相談をお受けしており、Etsy・メルカリ・BASE など個人 EC を運営されている方からのご依頼も近年増えています。商品の質感が伝わらない写真は売上に響くので、皆さん一様にお急ぎでした。同じ症状の他事例でも、撮影業務をされている方の事例をいくつかご紹介しています。
診断|レンズだけかセンサーまで及んでいるか
カメラ系のトラブルで当店がまず確認するのは、「外側のレンズガラスだけが割れているのか」「内部のカメラモジュール本体まで損傷しているのか」という切り分けです。前者ならレンズガラスのみの交換で済みますが、後者の場合はカメラユニットそのものを交換する必要があり、お預かり時間も部品代も変わってきます。
今回の iPhone 7 は、ライト点灯・オートフォーカス駆動音・タップ反応はいずれも正常で、シャッター時のブレ補正も生きていました。ただ写真には微細なガラス片由来の白い点と、広角域での白曇りが残っていたため、「外側レンズの破損 + 内部にガラス粉が落ち込んでいる状態」と判断。お客様には、レンズガラスの交換とユニット内部のクリーニングで改善が見込める旨をその場でご説明しました。
一方で、iPhone 7 は 2016 年発売の機種で、すでに弊社の在庫部品でもロットによって品質差が出る年式に入っています。お預かり後、分解してみて内部側センサーガラスにヒビが及んでいた場合はカメラユニットごと交換に切り替える可能性がある旨を、見積もりの段階で正直にお伝えしました。修理料金の目安のページでもこのあたりの考え方をまとめています。
修理工程|レンズ交換と内部クリーニング
ここからは作業のお話となります。iPhone 7 のカメラレンズ交換は、画面開封から始まる手順ではなく、本体背面側からのアプローチが中心。まずディスプレイを外してバッテリーコネクタの絶縁を行い、それから背面のリアカメラブラケットにアクセスしていきます。
レンズガラスは専用の加熱治具で粘着を緩めながら、ガラス片が室内に飛散しないようマスキングを施したうえで除去しました。カメラユニット表面に残ったガラス粉は、ブロワーとエアブラシで段階的に取り除き、最後に専用クロスで光学面を仕上げます。新しいレンズガラスは元の位置と高さが 0.1mm でもずれるとピントに影響するため、当店では治具を使って圧着位置を固定。圧着後、組み戻しの前に必ず仮テスト撮影を行い、画角の四隅にケラレや曇りが出ていないかをチェックします。
今回はリアカメラ周りの作業のみで、ディスプレイやバッテリー、Lightning 端子といった他の機能には触れていません。ですので保管されているデータや LINE のトーク、写真ライブラリはそのまま手を付けずに対応しました。多くのケースでデータを保持したまま修理可能ですが、重度の基板修理や水没は事前バックアップをおすすめしている旨も併せてご案内しています。お預かり時間は混雑状況にもよりますが、当日中の返却が目安となります。
完成後の確認とお見送り
組み立てを終えたあとは、撮影アプリで何枚かテスト撮影。白背景・黒背景・逆光気味の蛍光灯下で順に確認し、修理前にあった右下の白曇りとフレアが消えていることを確認しました。お客様にも実際に商品を試し撮りしていただき、「ピントの抜け方が買った当時に戻った気がします」と笑顔を見せてくださり、一緒にホッとしたのを覚えています。
その後、撮影時の落下対策として、三脚アタッチメントの形状やシリコン製の落下防止リングについて雑談したところ、「もう一台撮影専用機を中古で確保しようか迷っている」とのお話に。撮影業務で iPhone を使われている方は、月数回でも本体を倒す機会があるので、保護ケースとレンズ保護フィルムの併用は当店からも強くおすすめしています。
当店、大阪・松屋町スマエキでは 2019 年の創業以来、こうしたお仕事道具としての iPhone 修理を多くお引き受けしてきました。来店修理だけでなく、配送修理(郵送依頼)にも対応しているので、店舗から距離があるお客様もお気軽にお問い合わせフォームよりご連絡ください。営業時間は 10:00〜19:00、水曜定休です。
iPad のディスプレイ破損などで修理の流れをご覧になりたい方は iPad画面割れ修理の流れ のページもご参照ください。他の機種・症状の事例は 修理ブログ一覧 から検索していただけます。分解前のお見積もりは無料、お見積もり提示後のキャンセルも可能(分解診断・部品発注後は所定の手数料が発生する場合があります)です。交換した部品に対しては 3 ヶ月の動作保証(落下・水濡れなど使用上のトラブルは対象外、詳細は保証規約ページ)をお付けしています。
よくある質問
iPhone 7のリアカメラレンズだけ割れた場合、写真データは消えますか?
今回の事例のようにレンズ交換とユニット内部のクリーニングで完結するケースでは、多くの場合データはそのまま保持できます。ただし、落下時に基板側まで衝撃が及んでいると診断結果によって判断が変わるため、念のため事前バックアップを推奨しています。
撮影中の落下で曇りが出ています。レンズガラスの交換だけで直りますか?
外側のレンズガラスのみが割れていて、内部のセンサーガラスが無事であればレンズ交換と清掃で改善するケースが多いです。分解時に内部までヒビが及んでいた場合はカメラユニットの交換に切り替えるご提案を、お見積もりの再連絡後に行います。
お預かり時間はどのくらいですか?
iPhone 7 のリアカメラレンズ交換は、混雑状況や部品在庫によりますが当日中の返却を目安にお預かりしています。お急ぎの場合は事前にお問い合わせフォームよりご一報ください。
郵送での修理依頼はできますか?
対応可能です。当店では大阪・松屋町の来店修理に加え、配送修理(郵送依頼)もお受けしています。詳しい流れはお問い合わせフォームよりご連絡いただければ、発送方法を含めてご案内いたします。
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