給食配膳の最中に起きた、ある日の落下
先日、大阪府摂津市から保育園栄養士をされている35歳の女性が、ご自身のiPhone SE(第2世代)を持ってご来店くださいました。お話を伺うと、午前のおやつの配膳中、園児がうしろから抱きついてきた拍子に胸ポケットから端末が滑り落ち、給食室のタイル床へ斜めに着地したとのこと。タイルは衛生面を考えて硬質な素材が使われていることが多く、当店の経験上、フローリングと比べて画面破損につながりやすい床材のひとつです。
本体を見せていただくと、画面右下から放射状に細かいヒビが走り、左上にかけて液晶の黒い滲みが広がっていました。タッチは反応する箇所と反応しない箇所が混在していて、献立アプリのレシピメモを開こうとすると意図しないボタンが反応してしまう状態。「給食の発注表とアレルギー児の管理を全部この端末でやっているので、データが消えると本当に困ります」と、不安そうにお話しくださいました。
iPhone SE(第2世代)は2020年発売のモデルで、当店では今でも月に5〜7件ほどお預かりしている息の長い機種となります。Touch ID搭載のホームボタン世代ということもあり、業務利用で使い続けている方が一定数いらっしゃる印象です。同じ症状の他事例もブログにまとめてありますので、ご参考までに。
当店での診断 — 液晶ダメージの深さを見極める
まずカウンターでお預かりして、外装の歪みと電源周りを確認しました。フレームに目立った変形はなく、電源ボタン・音量ボタン・Touch IDも生きている。バッテリーの膨張も見られず、診断としては「画面ASSY(液晶+デジタイザ+前面ガラスが一体化したパーツ)の交換で復旧する見込みが高い」と判断しました。
ただ、お客様にお伝えしたのは2点。ひとつは、内部の基板にダメージが及んでいないかは分解してみないと最終確認ができないこと。もうひとつは、ほとんどの画面交換ではデータを保持したまま対応可能ですが、念のためバックアップは取っておきたいというお話でした。給食発注表を端末メモで管理されているとのことだったので、診断の待ち時間にiCloudへの同期状況を一緒に確認させていただきました。
分解前のお見積もりは無料、ご納得いただいてから作業に入る流れです。料金は機種・症状によって異なりますので、修理料金の目安のページもご参照ください。今回は午後の給食準備があるとのことで、できるだけ早く返却したい旨のご要望をいただきました。
修理工程 — タイル落下機ならではの注意点
作業に入ります。まず端末を専用クランプで固定し、底面のペンタローブネジを外してから、加熱パッドで枠周りを温めて防水テープを軟化させていきました。iPhone SE(第2世代)はiPhone 8世代の構造を踏襲しているので、当店では2019年の創業以来、一番慣れている分解手順のひとつです。
画面を持ち上げる前に、左上のバッテリーコネクターを外して通電を切る。これを飛ばすと内部ショートのリスクが上がるので、急いでいるときほど省略しない手順となります。続いて画面側の3本のフレキケーブル(液晶、デジタイザ、フロントカメラ・近接センサー)を順に外し、旧画面を分離しました。
タイル床への落下機で気をつけているのが、フロントカメラ周辺のブラケットの歪みです。今回も微細な傾きがあり、新品ASSYへ移植する前にプライヤーでわずかに整えました。Touch IDの指紋認証フレキは、端末の個体識別と紐づいているため必ず元のパーツを移植します。これを取り違えるとTouch IDが永久に使えなくなってしまうので、当店では作業マットの上で位置を固定し、絶対に取り違えない動線にしています。
移植が終わった新品画面を本体側に接続して、組み付け前の点検通電を実施。表示・タッチ・Touch ID・近接センサー・フロントカメラ・スピーカー、ひと通り動作することを確認してから、防水テープを新しいものに張り替えて筐体を閉じました。iPad画面割れ修理の流れと基本的な工程は近いですが、SEシリーズはサイズが小さい分、ブラケット類の位置合わせがシビアです。
復旧後の確認とお引き渡し
組み上げ後、お客様にお戻しする前にもう一度全機能のチェックを行いました。献立アプリと給食発注表のメモは、お預かり前と同じ状態で開けることをご本人と一緒に確認。レシピのスクロールも引っかかりなく、画面の発色も戻りました。「これで明日の発注がそのまま出せます」と、表情が明らかにやわらいだのが印象的でした。
お預かり時間はバッテリー交換で約30分目安(在庫・混雑により前後)、画面交換は工程の都合でもう少しお時間をいただくケースが一般的です。今回は摂津市から大阪市営地下鉄でお越しいただいたので、店内でお待ちいただきながら、ホームボタンのTouch ID再登録の手順だけ追加でご案内いたしました。
修理後は技術基準適合確認のうえお引渡しいたします。交換した部品に対して3ヶ月の動作保証(落下・水濡れなど使用上のトラブルは対象外、詳細は保証規約ページ)をお付けしています。今回のように業務で毎日使う端末こそ、保護フィルムと薄型ケースの併用をおすすめしました。タイル床のような硬い面では、ケース角の剛性が画面破損を防ぐ最後の砦となります。
当店、大阪・松屋町スマエキは2019年創業、〒540-0017 大阪市中央区松屋町住吉6-26で営業しております。営業時間は10時から19時、水曜定休。来店修理に加え、配送修理(郵送依頼)も受け付けておりますので、摂津市から松屋町までの往復が難しい方もご相談くださいませ。他の修理事例は修理ブログ一覧からご覧いただけます。お問い合わせフォームよりお気軽にどうぞ。
よくある質問
iPhone SE(第2世代)はまだ画面交換できますか?
対応可能です。当店では月に5〜7件ほどお預かりしており、画面ASSYの在庫も継続して確保しております。診断・お見積もりまでは無料ですので、まずはお問い合わせフォームよりご相談ください。
画面交換でデータは消えますか?
ほとんどの画面交換ではデータを保持したまま対応可能です。ただし基板に二次ダメージがある場合は事前バックアップを推奨いたしますので、診断時にあわせてご案内しております。
Touch IDは修理後も使えますか?
元の指紋認証フレキを新しい画面ASSYへ移植することで、引き続きご利用いただけます。当店では取り違え防止のため、作業マット上で固定して移植する動線を徹底しております。
摂津市からでも修理を依頼できますか?
はい、来店・配送どちらも承っております。来店の場合は大阪市営地下鉄長堀鶴見緑地線「松屋町駅」より徒歩圏です。配送の場合は郵送依頼の手順をフォームでご案内いたします。
保証はありますか?
交換した部品に対して3ヶ月の動作保証をお付けしております(落下・水濡れなど使用上のトラブルは対象外、詳細は保証規約ページをご参照ください)。
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