iPhoneバッテリーの劣化を放置すると基板損傷に至るリスクがあります。Li-ionの不安定放電が基板コンポーネントに与える影響を大阪・松屋町のスマエキが技術的に解説します。06-7222-9216。
「バッテリーの持ちが悪いだけだから、まだいいか」——この判断が最終的に大きな損失につながるケースがあります。劣化したLi-ionバッテリーが基板に与えるリスクを技術的に説明します。
劣化バッテリーの不安定放電と基板へのリスク
新品のLi-ionバッテリーは、定格電圧範囲(3.5〜4.2V)内で安定した電力を基板に供給します。しかし劣化が進んだバッテリーは内部抵抗が増大し、負荷変動に対して電圧が不安定になります。
問題は電圧の「スパイク」と「サグ」です。突然の高負荷時に端子電圧が急落する電圧サグが起きると、基板のPMIC(電力管理IC)が想定外の動作をすることがあります。PMICは電圧範囲外の入力に対して自己保護回路を作動させますが、繰り返し発生するスパイク・サグによって半導体素子が微細な損傷を受けます。これが積み重なると、最終的に通電不能・基板ショートに至ることがあります。
また、劣化バッテリーからの電流が不安定だと、NANDフラッシュへの書き込み中に電源が途絶えるリスクがあります。これがデータ破損の原因になることがあります。
修理費用の観点からの早期交換の優位性
バッテリー交換を先延ばしにして基板損傷に至った場合、修理費用は大幅に増加します。バッテリー交換は比較的低コストで完結しますが、基板修理は高度な技術と費用が必要で、基板が修復不可能な状態では端末買い替えになります。
早期交換のもう一つのメリットは、まだバッテリーが正常に機能しているうちに作業できるため、交換作業が容易・安全だということです。膨張や完全放電が起きてからでは、取り出し作業が複雑化します。