先日、門司区からお越しいただいたお客様のiPhone XR。見た目はピカピカで、ガラスにヒビひとつない。ところが電源を入れると、画面全体に縞模様のような表示異常。「落とした覚えはないんですけど…」とおっしゃる。確かに外観からはわからない。実はこのパターン、当店では月に3〜4件はあります。ガラスが無事だからといって内部が無事とは限らない、典型的な例です。

iPhone XRの画面は液晶(LCD)です。有機ELのように各画素が発光するのではなく、バックライトからの光を液晶分子が通過/遮断して色を表現します。この液晶層はわずか数ミクロンの厚さで、上下に偏光フィルムが貼られているサンドイッチ構造。落下の衝撃でフレームがわずかに歪むと、液晶層にストレスが集中して分子配列が乱れます。結果、ガラスは無傷でも表示が崩れる。特にXRは液晶が大型で薄いため、この現象が起こりやすい。2019年から修理を続けてきた経験上、同機種の液晶単独故障は全画面修理の約15%を占めます。
「え、ガラス割れてないのに直すの?」
意外に思われるかもしれませんが、液晶交換はガラス交換より作業が繊細です。バックライトユニットを剥がす際、埃が入るとムラになるからです。
修理工程を簡単に説明します。まず液晶アセンブリを分解し、新しい純正互換液晶に貼り替え。この時、ベゼル(枠)の残存接着剤を完全除去しないと、後々浮きやタッチ不良の原因になります。当店では次亜塩素酸水とプラスチックヘラで丁寧に剥がし、エタノールで清掃。その後、専用の硬化型接着剤で固定。硬化時間は約30分ですが、完全接着には常温で2時間ほど置きます。修理時間の目安は、診断含めて約40〜60分(混雑状況により前後)。なお、この修理で内部データは保持されますが、重度の衝撃で基板にダメージがある場合は別途診断が必要です。
ところで、このお客様の場合、最初は「画面を押したら直るかも」と何度か押していたそうです。残念ながら、液晶の分子配列が崩れた状態での加圧は、かえって範囲を広げるリスクがあります。もし同様の症状が出たら、無理に操作せず電源を切り、当店のような修理店にご相談いただくのがベストです。お見積もりは分解前であれば無料で承っており、他の修理メニューと合わせてご案内可能です。また、修理事例ギャラリーでは同機種の施工前後の写真もご覧いただけます。
まとめると、iPhone XRの液晶故障はガラス割れより見落としやすい。衝撃の方向や角度によって内部だけやられることがある、という構造上の特性です。
当店では交換部品に対して3ヶ月の動作保証(落下・水濡れなどの使用上のトラブルは対象外、詳細は修理保証についてをご参照ください)。料金は機種・症状により異なりますので、まずはお見積もりのお問い合わせからお気軽にご連絡ください。大阪・松屋町の実店舗では、お預かり修理と同時に配送修理(郵送)にも対応。営業時間は10時〜19時(水曜定休)ですが、電話番号は記載しておりませんのでフォームからどうぞ。
よくある質問
画面が割れていないのに液晶だけ壊れることはありますか?
はい、あります。落下時の衝撃で内部の液晶パネルが損傷することがあり、特にiPhone XRでは液晶が大型で薄いため起こりやすいです。
修理後、データは消えますか?
液晶交換のみであればデータは保持されますが、念のため事前にバックアップを推奨します。基板修理が必要な場合はデータ消失のリスクがあります。
修理の保証期間は?
交換した部品に対して3ヶ月の動作保証(落下・水濡れ等は対象外)が付きます。詳細は保証規約をご確認ください。
郵送修理は可能ですか?
可能です。分解前のお見積もり後に部品手配し、ご自宅からお送りいただけます。往復送料はお客様負担となります。
お見積もりは無料ですか?
分解前の外観診断とお見積もりは無料です。お見積もり提示後のキャンセルも可能ですが、分解診断後や部品発注後は手数料が発生する場合があります。