旅先で突然「カクカク」と鳴り出したカメラ

先日、当店に旅行ブロガーをされている30代の女性のお客様がご来店されました。普段は大阪市西区にお住まいで、ちょうど近畿圏内を回って撮り溜めをしている最中だったとのこと。トラブルが起きたのは、紅葉シーズンの京都嵐山。お気に入りの竹林を写真に収めようとカメラアプリを立ち上げた瞬間、本体内部から「カクカク、カクカク」という小刻みな音が鳴り始めたそうです。

iPhone 14 camera 修理事例

音だけならまだしも、画面に映る景色がいつまでもボヤけたまま。タップしてもピントが合わず、被写体に近づいたり離れたりを繰り返しても合焦マークが出ない。ブログ用の写真が撮れない焦りで、その日は手持ちのコンパクトデジカメに切り替えて撤収されたとのことでした。

「翌日には次の取材先に移動する予定で、なんとか今日中に診てもらえないかと検索して、こちらまで来ました」 —— 大阪駅から地下鉄で松屋町へ。営業時間が10:00〜19:00と分かりやすく、しかも来店修理に対応しているお店を探されていたようです。当店ではカメラ関連のご相談を月に3〜4件はお受けしておりまして、iPhone 14もここ最近じわじわと増えてきた機種でした。

当店での診断 — 異音の正体は手ぶれ補正ユニット

まずはカウンターでお話を伺いつつ、実機でカメラアプリを起動。確かに小さく「カチカチ」「カクカク」と鳴っており、写真モードでもビデオモードでも合焦しないことを確認しました。本体を軽く振ると音の出方が変わる —— この時点で「ああ、これはOIS(光学式手ぶれ補正)ユニットの不具合だな」と当たりを付けます。

iPhone 14のリアカメラは、手ぶれ補正のためにレンズユニットが磁力で物理的に動く仕組みになっています。落下や強い衝撃でこの磁石やコイルがズレると、レンズが定位置に収まらず、ピントを合わせようとモーターが空回りして「カクカク」という異音になるんですね。お客様にも「最近落とされた記憶はありますか?」と伺ったところ、「実は先週、ホテルのベッドサイドから一度落としました…」と。

外観は無傷でしたが、内部でカメラモジュールが衝撃を受けていた格好です。診断はおよそ10分。同じ症状の他事例でもこのパターンが多く、当店の経験上、OIS損傷ではモジュールごとの交換になることがほとんどでした。

修理工程 — カメラモジュール交換の流れ

分解前のお見積もりは無料で、提示後のキャンセルも受け付けております(部品発注・分解診断後は所定の手数料が発生する場合があります)。今回はその場でご了承いただき、お預かりへ。

iPhone 14のカメラ交換は、手順としては画面側から開けていく形になります。下部の星形ネジを外し、ディスプレイをそっと持ち上げて、バッテリーコネクタとディスプレイケーブルを切り離す。続いてリアカメラを覆っているシールドを外し、コネクタを慎重にリリース。ここで力を入れすぎるとロジックボード側のコネクタを傷めるので、ピンセット捌きは集中力勝負です。

新しいカメラモジュールに差し替えたら、仮組みの状態でテスト点灯。写真・ビデオ・ポートレート・夜景モードまで一通り起動し、ピントが合うか、異音が消えたか、フラッシュも光るかを確認していきます。当店の作業ルールとして、分解と組み立て・点灯テストでだいたい60分前後が目安(在庫・混雑により前後)。今回はちょうどお昼の空いている時間帯だったので、お預かり後60分ほどで仕上がりました。

同じiPhone 14でも液晶側のトラブルやバッテリー劣化は別工程となります。詳しい流れはiPad画面割れ修理の流れのページもイメージとしてご参考になるかと。

仕上がり後 — 旅の続きへ

組み戻して最終チェック。カメラを起動して被写体に向けると、しっとり静かに合焦します。お客様にも実機でシャッターを切っていただき、「あ、音が消えた」「ピントもサクッと合いますね」と笑顔。竹林の写真をその場で撮り直して、画質に問題がないことも確認できました。

交換した部品に対しては3ヶ月の動作保証(落下・水濡れなど使用上のトラブルは対象外、詳細は保証規約ページ)が付きます。お客様には「次の取材先で同じ症状が出たら、配送修理でも対応していますのでお気軽にご連絡ください」とお伝えしました。当店は2019年から松屋町で修理を続けてきまして、遠方からのご来店や郵送のご依頼も日常茶飯事です。

料金は機種・症状によって異なります。お問い合わせフォームよりお気軽にご連絡ください。診断のうえで部品在庫状況や所要時間の目安をご案内いたします。修理ブログでは他機種の事例もまとめていますので、よろしければ修理ブログ一覧もご覧くださいませ。大阪・松屋町スマエキでは同じくカメラ関連のご相談を多くお受けしておりますし、修理料金の目安のページでは症状別の概要もご確認いただけます。

旅先のトラブルは本当にタイミングが悪いもので、撮りたい瞬間に限って機材が言うことを聞かないものです。今回のお客様も無事にその日のうちに復旧して、翌朝の特急で次の取材地へ出発されました。あの竹林の写真、あとでブログに上がっていたのを拝見しまして、当店としても嬉しい限りでした。

よくある質問

iPhone 14のカメラから「カクカク」音がするのはなぜですか?

光学式手ぶれ補正(OIS)ユニットがズレているケースが多いです。落下や衝撃でレンズを支える磁石・コイルが動いてしまうと、ピント合わせの際に異音が出ます。当店の経験上、モジュール交換で改善することがほとんどです。

外観に傷がなくてもカメラ不具合は起きますか?

はい、起きます。ボディや画面が無事でも、内部の精密ユニットだけ衝撃を受けていることはよくあります。今回の事例も外観は無傷でした。気になる場合はお問い合わせフォームよりご相談ください。

カメラモジュール交換の所要時間はどのくらいですか?

iPhone 14の場合、お預かり時間は60分前後が目安となります(在庫・混雑により前後)。混み合う土日や夕方以降はもう少しお時間をいただく場合がございます。

遠方からの郵送修理にも対応していますか?

はい、配送修理にも対応しております。大阪・松屋町の店舗まで来店が難しい方はお問い合わせフォームから配送のご相談をいただけますと、手順をご案内いたします。

修理後の保証はありますか?

交換した部品に対して3ヶ月の動作保証をお付けしております。落下・水濡れなど使用上のトラブルは対象外、詳細は保証規約ページにてご確認くださいませ。