住吉区から来店、旋盤工さんの iPhone 7 が突然落ちる
先日、大阪市住吉区にお住まいの 50 代男性が、ご自身の iPhone 7 を持って当店にお越しになりました。お仕事は地元の町工場で旋盤工をされているとのことで、お話を聞いていると、機械油の匂いがほのかに残る作業着のままご来店されたのが印象的でした。

「もう 7 年使ってるんやけどな、最近急に落ちるねん」
そうおっしゃりながら出されたのは、ホームボタン付きの iPhone 7。メイン機はすでに別の機種に替えておられて、この iPhone 7 は連絡用、つまりサブ機として現役で使い続けてこられたそうです。仕事仲間との連絡や、奥様からのメッセージ受信、それから工場で取引先からかかってくる電話の受け答えなど、用途は限られているけれど毎日手放せない一台でした。
症状はわかりやすく、バッテリー残量が 40% や 50% でも、何の前触れもなくフッと電源が落ちる。再起動すると 20% を切っていたり、ときには電源が入らずに「電池切れマーク」が出てくる。そんな状態が、ここ 1 ヶ月でかなり頻発するようになっていたとのこと。当店でも月に 4〜5 件はご相談いただく、定番の経年劣化症状でした。
診断、最大容量 71%—iPhone 7 の素性を見る
まずお預かりして、本体の状態を一通り確認しました。iPhone 7 は 2016 年発売の機種で、今お使いの iOS 15 がサポートしていないため、設定画面から「バッテリーの状態」を見るには対応 OS のままになっているかどうかが鍵になります。今回の個体は iOS 15.8 が動いていて、最大容量を確認できました。
表示は 71%。新品時を 100% とした目安で、Apple が交換推奨の目安として案内している 80% を大きく下回っていました。さらに「ピークパフォーマンス性能」の欄には「予期せぬシャットダウンが発生したため、性能管理機能が適用されています」というメッセージ。これは多くのケースで、バッテリー側の電圧が瞬間的に落ち込んだときに、本体側が自分の身を守るために強制的に電源を切ったり、CPU の動作を抑えたりする仕組みです。
背面のロゴ周辺を触ると、ほのかに膨らみがあるように感じました。お客様にお見せしながら「ここ、ちょっと盛り上がってますね」とお伝えすると、「気づかんかったわ」と苦笑されていました。膨張があると、画面が浮いてくることもあるので、放置せず早めに交換するのが望ましいケースです。同じ症状の他事例でも、最大容量 70% 前後で来店される方が大半でした。
交換工程、ホームボタン付き機種ならではの注意点
診断結果と、お見積もり、お預かり時間の目安(バッテリー交換で 30 分前後、在庫・混雑により前後します)をご説明し、ご了承いただいてから作業に入りました。大阪・松屋町スマエキでは、iPhone 7 のように発売から年数が経った機種でも、修理用の互換バッテリーを用意しています。
iPhone 7 のバッテリー交換でいちばん神経を使うのが、ホームボタンの取り扱いです。Touch ID 機能はホームボタンと基板を結ぶフレキケーブルが本体と紐付いているため、断線させてしまうと指紋認証が二度と使えなくなります。当店では、ピンセットで角度を 90 度以上に開かないよう養生しながら、画面を本体から外していきます。
本体内部を開けると、バッテリーは案の定パンパンに膨らんでいました。膨張したバッテリーを無理に引き剥がすと発火リスクがあるので、両面テープを引き抜く専用の細いストリップを使い、ゆっくりと時間をかけて剥がしていきました。新しいバッテリーを装着し、絶縁処理、コネクタ取り付け、防水パッキンの貼り直しまで含めて、お預かりから返却までの実作業は 35 分ほどでした。
古いバッテリーは産業廃棄物として、当店から専門業者に引き渡します。ご自身で交換を試みた方からの「うまく外れず端子を曲げてしまった」というご相談もときどきあるので、膨張が見える状態のものは無理せずプロに任せていただくのが安心です。
作業後、お渡しと数日後のご報告
交換後、起動確認、Touch ID の動作確認、充電速度の確認、最大容量が 100% に戻っているかの確認まで一通り済ませ、お客様にその場で動作チェックしていただきました。「ホームボタン、ちゃんと反応するわ」と笑顔。「もうあかんかと思ってたけど、まだ使えるんやな」とつぶやかれていたのが、店主としては嬉しい瞬間でした。
修理後は技術基準適合確認のうえ、お引渡しいたします。交換した部品に対して 3 ヶ月の動作保証(落下・水濡れなど使用上のトラブルは対象外、詳細は保証規約ページ)もお付けしているので、初期不良があれば遠慮なくご連絡ください。
1 週間ほどして、お客様からメールでご連絡をいただきました。「あれから 100% から急に落ちることはなくなった、まだしばらく現役でいけそう」とのこと。サブ機として活用を続けていただける見込みです。新しい機種に買い替えるのも選択肢の一つですが、「使い慣れた相棒」をもうしばらく延命させる、という選択肢も十分にアリだと、私たちは考えています。
当店は大阪市中央区松屋町住吉、谷町六丁目から徒歩圏内に店舗を構え、2019 年から修理を続けてきました。営業時間は 10:00〜19:00、水曜のみ定休。来店修理のほか、遠方の方には配送修理も承っております。お見積もりは無料、お見積もり提示後のキャンセルも可能です(分解診断・部品発注後は所定の手数料が発生する場合があります)。料金は機種・症状によって異なりますので、まずはお気軽に修理料金の目安のご相談か、お問い合わせフォームからご連絡ください。他機種の事例については修理ブログ一覧に過去の修理日誌をまとめています。タブレットの画面割れに関してはiPad画面割れ修理の流れをご参照ください。
よくある質問
iPhone 7 のような古い機種でも、まだバッテリー交換できますか?
はい、当店では iPhone 7 を含む旧機種の修理用バッテリーを在庫しています。発売から年数が経っていても、まだ使い続けたい一台があればぜひご相談ください。在庫状況により取り寄せに数日いただく場合があります。
突然シャットダウンする以外に、バッテリー劣化のサインはありますか?
残量があるのに落ちる症状のほか、充電がすぐ減る、本体の背面が膨らむ、画面が浮き上がってくる、充電中に異常に熱くなる、などが代表的なサインです。膨張が見られる場合は早めの交換が望ましく、放置すると画面破損につながるケースもあります。
サブ機として使っていた古い iPhone でも、修理する価値はありますか?
用途次第ですが、連絡用・通話専用・サブカメラなど限定的な使い方であれば、バッテリー交換だけで実用的に使い続けられるケースが多いです。当店でも 5〜7 年使い続けたい、というご相談を月に数件いただきます。新品買い替えと比較してご検討いただければ、と思います。
ホームボタンの Touch ID は交換後も使えますか?
iPhone 7 のホームボタンと Touch ID は本体と紐付いていますので、当店では既存のホームボタンをそのまま再装着して指紋認証機能を保持します。ご自身で社外品ボタンに交換するなど別の作業をされていた場合のみ、認証機能が復元できないことがあります。