大阪・松屋町のスマエキです。先日、堺市から iPhone 12 を抱えてご来店された 35 歳の男性のお客様について、修理工程をそのまま記録しておきます。住宅ローンを担当されている地元銀行員の方で、お昼休みに勤務先の駐車場で書類カバンから取り出そうとした瞬間、コンクリート床に端末が滑落したそうです。

iPhone 12 screen-crack 修理事例

ご来店時のお客様のお悩み

お客様は受付に座られた瞬間、苦笑いを浮かべながら「お昼前に契約書を取り出そうとしたら、カバンの口から飛び出してしまって」とお話しくださいました。画面を拝見すると、右下角を起点に放射状のヒビが液晶上部まで走っており、表面のガラス片もわずかに剥がれかけている状態でした。タッチは部分的に効くものの、文字入力は誤反応が頻発する。職業柄、午後一番にお客様との面談予定が控えており、メールと社内チャットだけはどうしても今日中に使える状態に戻したい——これが最初のご相談内容でした。

正直なところ、月に数件はある落下シチュエーションです。当店では 2019 年の創業当初から iPhone の落下案件を継続して受けておりますが、駐車場のコンクリ床は段差や勾配があるぶん衝撃の入り方が読みづらく、外観は軽症に見えても内部の損傷が進んでいるケースが目立ちます。同じ症状の他事例でも、表のヒビが小さい一方でフレーム側に歪みが残っていた個体がありました。

受付カウンターでの初期診断

まず外観チェックから入りました。iPhone 12 は背面ガラスとアルミフレームの二層構造で、落とした際の衝撃がフレーム四隅に集中しやすい機種です。今回の個体はフレーム右下に擦過傷と微小な凹みがあり、本体をフラットな台に置くと右下が約 0.3mm 浮く状態でした。これだけ歪みが残っていると、新品の画面パネルを単純に乗せ替えても、両面テープの密着が不均一になり後日の浸水や再剥離の原因になります。

続いてバックライトの確認。明るい場所では分かりにくいのですが、画面照度を最大に上げて暗所で観察すると、左上 1/4 のエリアにわずかなムラが出始めていました。タッチ IC、ディスプレイコネクタ、Face ID 周辺のチェックも順に進め、Face ID 自体は反応しているものの、近接センサーの数値が標準値からやや外れていることも確認できました。お客様には「画面交換単体ではなく、フレームの歪み補正と近接センサーの再調整も必要となります」とご説明し、分解前のお見積もりは無料、お見積もり後のキャンセルも可能(分解診断・部品発注後は所定の手数料が発生する場合があります)である旨をお伝えしました。

料金については機種・症状によって変動するため、口頭で目安数値を約束することは控えております。詳細は修理料金の目安のページからご相談ください。お客様は「面談までに戻れば」と即決でご依頼くださり、お預かり時間の目安は 60 分前後とお伝えしました。

作業台での修理工程

奥の作業ブースに移し、まずは恒例のバックアップ確認から。iPhone 12 の画面交換は基板を外さず行えるため、ほとんどの修理でデータを保持したまま対応可能(基板修理・水没等の重度故障は事前バックアップ推奨)ですが、お客様には念のため iCloud 同期の最終時刻もチェックしていただきました。

分解は底面ペンタローブ 2 本から。サクションカップで持ち上げ、防水パッキンを傷めない角度でピックを差し込みます。落下品はパッキン側が硬化していることが多く、今回も右下から左上にかけて旧テープが千切れて残っていました。シールド類を 1 枚ずつ外し、画面側のフレキ 4 本(バッテリ、表示、デジタイザ、Face ID)を順番に切り離します。

取り外した旧パネルを観察すると、内側のポリミラーフィルムにクラックが伸びており、外見の印象より損傷は深め。フレーム側は予想どおり右下に約 0.2〜0.3mm の歪みが残っていたため、専用治具で平面を出し直しました。新パネルへの BSE シールド移植、防水パッキンの貼り替え、ホームボタン換装はないので近接センサー基板のみ移し替え。組み付け後にフレーム平面・コネクタの噛み合わせ・Face ID キャリブレーションをチェックし、最終的に近接センサーの数値も基準内へ戻ったことを確認しました。今回はバッテリの劣化度も 84% と良好で、追加交換は不要と判断しました。

iPad の画面割れに関するご相談も少なくありませんが、構造上の違いがあり工程も別系統となります。気になる方はiPad 画面割れ修理の流れもあわせてご覧ください。

受け取り時のご様子と当店からのお願い

作業開始から 55 分でお客様にお声掛け。動作確認をご一緒に行い、タッチの誤反応がなくなったこと、Face ID が瞬時に解錠すること、通話中に近接センサーが正しく反応して画面が消灯することを順番にチェックしていただきました。お客様は画面を数回スワイプしたあと「これで午後の契約説明、無事に資料見せられます」とにこやかに帰られました。交換した部品に対して 3 ヶ月の動作保証(落下・水濡れなど使用上のトラブルは対象外、詳細は保証規約ページ)もお付けしています。

このタイプの落下は、カバンを開けた瞬間の油断が引き金になることが多いようです。経験上、立ったままの開閉動作は手元が斜めになりやすく、ファスナータイプであっても背広のうえに置いた書類カバンからは思わぬ角度で滑り出します。お仕事用の方には、駐車場や玄関先など段差の多い場所では一度しゃがむか、カバンを助手席に置いて取り出すことを習慣にされるのが現実的でしょう。

当店は 2019 年から大阪・松屋町でスマートフォン・タブレットの修理を専門に対応しており、来店修理に加えて配送修理(郵送依頼)も承っております。営業は 10:00〜19:00、水曜定休です。修理後は技術基準適合確認のうえお引渡しいたしますので、画面割れ・タッチ不良・落下後の点検まで、まずは大阪・松屋町スマエキのお問い合わせフォームよりご相談ください。落下事例の続報やバッテリ・水没など他症状の記録は修理ブログ一覧に随時更新しております。

よくある質問

落下後すぐは表示できているのですが、放置しても大丈夫でしょうか?

ガラスのヒビから皮脂や水分が浸入し、後日タッチ不良や液晶滲みに進行するケースが目立ちます。表面のヒビが小さい段階でも、当店では一度ご来店いただき内部状態の確認をおすすめしています。

作業中はどれくらい時間がかかりますか?

iPhone 12 の画面交換は当店混雑状況にもよりますが、お預かり時間として 60 分前後が目安となります。フレームの歪み補正など追加調整が必要な場合はもう少しお時間をいただきます。

データはそのまま残りますか?

画面交換は基板を外さない作業のため、ほとんどのケースでデータを保持したまま対応可能です。基板修理や水没など重度故障の場合は事前バックアップを推奨しております。

郵送での修理依頼はできますか?

はい、大阪・松屋町まで足を運べない方には配送修理(郵送依頼)も承っております。お問い合わせフォームより事前にご相談ください。