先日、当店にiPhone SEを片手にしたお客様が飛び込んできました。「朝から電源が入らなくなってしまって…」と、かなり焦った様子。スマホが使えないと仕事もプライベートも止まりますからね。当店では月に5~6件は同じような症状でご相談があります。特にiPhone SEは2016年発売のモデルですが、まだまだ現役で使っている方が多く、基板トラブルが時折発生します。正直なところ、画面割れより数は少ないですが、症状が重いケースが多いんです。お客様のお話では、前日の夜までは普通に使えていたが、朝起きたら反応しなくなったとのこと。充電しても何も表示されない。これは基板レベルでの故障を疑う必要がありました。
「基板って、どの部分ですか?」
簡単に説明すると、スマホの脳みそにあたる部分です。iPhone SEのロジックボードにはCPUやメモリ、ストレージが一体で実装されていて、ここが壊れると電源が入らなくなったり、画面が真っ暗になったりします。お客様には、まず無料でお見積もりをするので分解診断をさせてほしいとお伝えしました。ご承諾いただき、店舗の作業台で分解を開始。内部を確認すると、基板の一部にわずかな腐食の跡が見えました。実はこのお客様、数ヶ月前にスマホを水没させたことがあるとのこと。そのときは乾かして使えていたそうですが、時間が経って内部で腐食が進行した可能性が高いです。
「やはり基板側のトラブルですね。」
私たちは修理の前に、多くのケースでお客様に状況を詳しく説明します。今回は基板の腐食が原因で電源回路がショートしている可能性が高いこと、修理には基板のクリーニングと必要に応じてチップのリペアが必要になること、またデータは基本的に保持できるが重度の場合は保証できないことをお伝えしました。お客様は「データが残るならお願いします」と決断。ここから修理工程に入ります。まずは超音波洗浄機で基板全体の腐食を除去。その後、顕微鏡で一つ一つパターンを確認しながら導通テスト。腐食が激しい箇所はジャンパ線でバイパスして復旧します。この作業は非常に繊細で、時間もかかります。当店では一つの修理に集中するため、事前に予約をいただくことをお勧めしています。
作業開始から約1時間半。基板の電源ラインが無事に復旧しました。
仮組みして電源を入れると、リンゴマークが表示され、そのままホーム画面が立ち上がりました。お客様のデータも全て残っていて、ホッと一安心。動作確認をしっかり行い、タッチやカメラ、スピーカーなどすべて正常。その後、元通りに組み立てて仕上げます。当店ではGalaxy水没修理のご相談も承っていますが、iPhone SEの基板修理は比較的症例が多いので経験値が高いです。最終的にお客様にお渡しする際には、修理した箇所と保証内容を説明。交換部品には3ヶ月の動作保証(落下・水濡れなど使用上のトラブルは対象外、詳細は修理保証規約)が付きます。
「ありがとうございます。これで仕事に戻れます。」
そのお言葉が何よりの報酬です。後日、お客様からメールで「あの後、特に問題なく使えています」と連絡をいただきました。ちなみに、当店では分解前のお見積もりは無料で、お見積もり提示後のキャンセルも可能です(分解診断・部品発注後は所定の手数料が発生する場合があります)。料金は機種や症状によって異なりますので、他の修理メニューも合わせてお問い合わせフォームよりご連絡ください。
店主からの一言──今回の修理を振り返って、やはり水没履歴がある端末は時間が経ってから症状が出ることが多いと痛感しました。もし過去に水没させたことがあるなら、念のため一度点検されることをおすすめします。後日、お客様から「次はバッテリー交換もお願いしたい」と追加のご依頼もいただき、信頼関係が築けたことを嬉しく思います。

よくある質問
iPhone SEの基板修理はどのくらい時間がかかりますか?
症状によりますが、軽度の腐食であれば1~2時間程度で完了するケースが多いです。重度の場合はお預かりとなることもあります。詳しくはお問い合わせください。
基板修理後、データは残りますか?
ほとんどの修理でデータを保持したまま対応可能ですが、基板が完全に破損している場合や復旧作業中にデータが消失するリスクがゼロではありません。大事なデータは事前にバックアップをお勧めします。
保証はありますか?
交換した部品に対して3ヶ月の動作保証(落下・水濡れなど使用上のトラブルは対象外、詳細は保証規約ページ)を提供しています。
郵送での修理は可能ですか?
はい、配送修理にも対応しています。お申し込みの際は特商法表記ページをご確認の上、所定の手順でお送りください。なお、郵送の場合も分解前のお見積もりは無料です。