iPhone 13 Pro Max screen-crack 修理事例

蹴り技指導の最中に落とされた一台 ―― ご来店時の状況

正直なところ、当店では月に 3〜4 件、スポーツや武道の指導中に発生した落下故障のご相談をお受けしています。今回ご来店されたのは大阪府東大阪市から車で来られた 38 歳の男性のお客様。空手道場で師範を務められており、稽古中の指導用に iPhone 13 Pro Max を使われているそうです。

「蹴り技の連続動作を門下生に映像で見せていた最中、ポケットに戻し損ねてマットに落としてしまいました」とのこと。マットは衝撃を吸収する素材ではあるものの、端のフローリング部分に角から接触したらしく、画面右上から放射状にひびが広がっていました。タッチも下半分は反応するが、上部はゴーストタッチが出始めている状態でした。

師範のお客様いわく「門下生の前で動揺するわけにもいかず、稽古が終わるまで平静を装っていました」と苦笑い。指導者という立場ならではの気苦労を感じたエピソードでした。同じ症状の他事例でも、お仕事中に落下させて慌てて駆け込まれる方は少なくありません。

診断 ―― ガラスだけか、液晶までか

iPhone 13 Pro Max の画面ユニットは OLED ディスプレイ + Face ID のドットプロジェクター + 近接センサーが一体化した構造で、見た目以上にデリケートな部品となります。当店では受付後、まず外観チェック→電源・タッチ反応の確認→ Face ID 動作確認、という順番で診断を進めていきます。

今回は外観上のひびに加え、ゴーストタッチが上部に発生していたため、タッチデジタイザー層まで損傷が及んでいると判断しました。さらに液晶発光部分の一部に薄い縞状のムラも見えており、これは内部の OLED パネルにも衝撃が伝わっているサイン。お客様にこの旨をお伝えし、ガラスのみの軽微な割れ修理ではなく、画面ユニット一式の交換でのご提案となりました。

「Face ID は使えなくなりますか?」というご質問もいただきました。当店では Face ID 関連部品を新しい画面ユニットに移植する手順を取っており、多くのケースでは機能を維持したまま復旧できます。ただし内部の赤外線カメラ自体に衝撃ダメージがある場合は別判断となるため、その点もあらかじめご説明しました。

修理工程 ―― 内部移植と圧着の手順

診断とお見積もりにご納得いただいたうえで、お預かり修理に入ります。お預かり時間は症状や混雑にもよりますが、画面交換の場合は 60〜90 分目安(在庫・他の修理状況により前後)。今回はちょうど待ち時間に他のお客様も少なかったため、店内のお席でお待ちいただきました。

工程としては、まず本体下部のペンタローブネジ 2 本を外してディスプレイを慎重に開きます。iPhone 13 Pro Max は防水パッキンが本体周囲に貼られているため、剥がしの段階でテクニックが要ります。次にバッテリーの BMS コネクタを外し、ディスプレイ側のフレックスケーブルを解放。ここまでで約 15 分。

続いて旧ディスプレイから Face ID 関連パーツ・イヤースピーカー・近接センサーユニットを取り外し、新ディスプレイに移植していきます。この移植作業が iPhone 13 Pro Max 修理の核心部分。シールド板を留める極小ネジが 30 本以上あり、トルクをかけすぎると基板側のメスねじを潰してしまうため、慎重に進めます。

移植後は新しい防水パッキンを枠に貼り直し、ディスプレイを本体に戻して圧着。圧着時は均一に荷重をかけることが大切で、片側だけ強く押すと Face ID の調整がズレることがあります。当店では 2019 年の創業以来、この圧着工程に独自の治具を用いており、安定した仕上がりを目指しています。

修理工程の細かい流れに興味がある方はiPad画面割れ修理の流れもご参照いただくと、画面交換の基本的な考え方が伝わるかと思います。

復旧後の動作確認とお客様の反応

組み立て後は、まず電源投入→ Face ID 認証→タッチ全面動作→ True Tone 表示→近接センサー(通話時に画面が消えるか)→イヤースピーカー音量、の順で確認テストを実施。今回は全項目クリアし、Face ID も顔登録の再設定なしで作動。修理後は技術基準適合確認のうえお引渡しいたします。

師範のお客様にお渡ししたところ「指導動画もしっかり再生できるし、これで明日の稽古に支障なし」とのお言葉。「あれだけバキバキだったのが嘘のようですね」と笑顔でお帰りになりました。お見積もり時にお伝えしていた通り、保存されていた写真や連絡先データもそのまま保持して対応できました(基板修理や水没修理を除き、画面交換であればほとんどのケースでデータは保持されたままです)。

交換した部品に対しては 3 ヶ月の動作保証が付帯します(落下・水濡れなど使用上のトラブルは対象外、詳細は保証規約ページ)。万一同じ部品由来の不具合があれば、お気軽にご相談ください。

当店大阪・松屋町スマエキでは、本記事のような iPhone 修理の他、iPad や Android 端末の修理も承っております。料金は機種・症状によって異なりますので、修理料金の目安をご確認のうえ、お問い合わせフォームよりお気軽にご連絡ください。同様の他事例については修理ブログ一覧にもまとめております。営業は 10:00〜19:00、水曜定休。来店修理に加え、配送修理(郵送依頼)にも対応しておりますので、遠方の方もご相談いただけます。

よくある質問

落下で割れた iPhone 13 Pro Max の Face ID は復旧できますか?

画面交換の場合、旧ディスプレイから Face ID 関連部品を新しい画面ユニットに移植する手順を取っているため、多くのケースで Face ID 機能を維持したまま復旧できます。ただし、衝撃が赤外線カメラ本体まで及んでいる場合は別途診断が必要となります。

画面交換中に写真や連絡先のデータは消えませんか?

画面交換のような外装修理では、ほとんどのケースでデータを保持したまま対応可能です。ただし、基板損傷や水没など重度の故障の場合はデータ保証ができないため、事前のバックアップを推奨しております。

東大阪市から松屋町まで遠いのですが、配送修理は可能ですか?

はい、当店は来店修理に加えて配送(郵送)修理にも対応しております。お問い合わせフォームよりご相談いただければ、発送方法や手順をご案内いたします。

お預かり時間はどのくらいですか?

iPhone 13 Pro Max の画面交換の場合は 60〜90 分目安となります(在庫状況・他の修理混雑により前後)。混雑時には事前にお問い合わせいただくとスムーズです。

見積もりだけで修理を断ることはできますか?

分解前のお見積もりは無料、お見積もり提示後のキャンセルも可能です(分解診断・部品発注後は所定の手数料が発生する場合があります)。お気軽にご相談ください。