先日、当店スマエキに大阪市住吉区から60代の女性のお客様がご来店されました。地元の商店街で婦人服のお店を切り盛りされている店長さんで、お持ちになったのは2016年発売のiPhone SE(第1世代)。実に9年もサブ機として使い続けてこられた一台でした。

「お客様の試着の手伝いをしていて、ハンガー金具にぶつけて落としてしまって」と、少し申し訳なさそうにお話しされていました。当店は大阪・松屋町スマエキとして2019年から営業しており、古い機種のご相談も月に2〜3件はお受けしている印象です。

お客様が抱えていらしたお悩み

受付でお話を伺うと、画面右上から放射状にヒビが広がり、上部3分の1ほどはタッチも反応しにくい状態。ガラス破片が指に刺さりそうな箇所もあり、ご自身でセロハンテープを貼って応急処置されていたご様子でした。

「常連さんとのLINEが全部この子に入ってるから、中身は残したいんやけど…」というのが一番のご希望。メイン機は別にiPhone 13をお持ちで、SE(第1世代)はお店専用のサブ機として、来店履歴メモや新作入荷のご連絡に使われているそうです。

9年使い込まれた本体は、背面にも細かな擦り傷があり、ホームボタン周辺の塗装も少し擦れていました。それでも「買い替えるとアプリの設定覚えなあかんやろ?この子に慣れてるから、まだ使いたいんよ」とおっしゃるお気持ちが、商売道具として大事にされてきた歴史を物語っていました。同じ症状の他事例もご参考に。

当店での診断と確認したこと

まず本体をお預かりして、外観の確認から始めました。経験上、iPhone SE(第1世代)の場合は2016年発売ということもあり、画面以外にバッテリーの膨張がないか、フレームの歪みがないかも併せて点検することが多くなります。今回も慎重にチェックいたしました。

幸いバッテリーの膨張は見られず、フレームも目立った歪みはなし。タッチ上部の反応低下は割れによるもので、内部コネクタの損傷ではなさそうでした。電源を入れるとアイコンも正常に表示され、データ領域も生きていることが確認できました。

お客様には「ほとんどの修理でデータを保持したまま対応可能ですが、作業中の予期せぬトラブルに備えて事前バックアップ推奨です」とご案内。「パソコンが苦手なんよ」とのことでしたので、当店のWi-Fiで簡易iCloudバックアップだけご一緒に取らせていただきました。修理料金の目安は機種・症状で異なるため、お問い合わせフォームよりお気軽にご連絡ください。

分解前のお見積もりは無料、お見積もり提示後のキャンセルも可能(分解診断・部品発注後は所定の手数料が発生する場合があります)とお伝えし、ご納得いただいたうえで作業に入らせていただきました。

修理工程と気をつけたポイント

iPhone SE(第1世代)の画面交換は構造的にiPhone 5sと近く、当店でも対応経験のある機種。ただ9年経過の個体ということもあり、いくつか注意点がありました。

一つ目は、ネジの錆び付きです。経年で内部のネジが固着していることがあり、無理に回すとネジ穴を潰してしまう恐れがあります。今回は精密ドライバーで慎重に少しずつ緩めていきました。二つ目は、ホームボタンの取り扱い。SE(第1世代)はホームボタン内にTouch ID(指紋認証)のチップが入っており、もし破損すると指紋認証が使えなくなってしまいます。古い基板からそっと外して、新しい画面側へ移植する作業は特に神経を使う工程でした。

お預かり時間は今回の画面交換で60分ほど目安(在庫・混雑により前後)とご案内し、店長さんには近くの喫茶店でお待ちいただきました。「松屋町は久しぶりに来たわ。昔はこの辺、人形屋さんがぎょうさんあったなあ」と、待ち時間に大阪の昔話もしてくださいました。

新しい画面パネルを装着し、タッチ・表示・Touch ID・スピーカー・近接センサーまで一通り動作確認。修理後は技術基準適合確認のうえお引渡しいたしました。他の事例は修理ブログ一覧からもご覧いただけます。

完成後にお客様からいただいた言葉

店長さんがお戻りになり、画面が元通りクリアになったSE(第1世代)をお渡しすると、画面を撫でながら「ああ、これこれ。帰ってきた感じやわ」と笑顔。LINEを開いてトーク画面が映ると、ほっと息をつかれていたのが印象的でした。

「9年も使ってきて、もう寿命かなって思てたけど、まだいけるんやね」というお言葉に、私たちもこの仕事をしていてよかったと思える瞬間でした。3ヶ月の動作保証(落下・水濡れなど使用上のトラブルは対象外、詳細は保証規約ページ)についてもご説明し、もし何かあればすぐにご連絡くださいとお伝えしてお見送りいたしました。

iPadはiPad画面割れ修理の流れもどうぞ。古い機種・サブ機と諦めず、まずは状態を見せていただければ、対応内容を一緒に考えさせていただきます。

店主からの一言: あの来店から2週間ほど経った頃、店長さんから商店街経由でお手紙が届きました。「あの後、お店の常連さんに修理の話をしたら、自分も古いiPhoneで困ってる人がいてるって。今度紹介させてもらうわ」とのこと。9年使われた一台が、また誰かのきっかけになる。修理屋冥利に尽きるとはこのことやなあ、としみじみ思った一件でした。

よくある質問

iPhone SE(第1世代)のような古い機種でも画面修理は対応してもらえますか?

はい、当店では2016年発売のiPhone SE(第1世代)も対応経験があります。ただし経年機種の場合、ネジの固着やバッテリー膨張など、画面以外のチェックも必要になるケースがあります。まずはお問い合わせフォームから状態をお知らせください。

画面交換でTouch ID(指紋認証)は使えなくなりませんか?

iPhone SE(第1世代)のTouch IDチップはホームボタン内に内蔵されており、元のホームボタンを新しい画面側へ移植することで、多くのケースで認証機能を維持したまま修理可能です。ただし元のホームボタン自体に故障がある場合は別途ご相談となります。

データはそのまま残りますか?

ほとんどの画面交換ではデータを保持したまま対応可能です。ただし作業中の予期せぬトラブルに備え、可能であれば事前にiCloudやパソコンへのバックアップを推奨しています。当店でもWi-Fiをご利用いただけますので、ご相談ください。

修理にかかる時間はどれくらいですか?

iPhone SE(第1世代)の画面交換でお預かり時間は約60分目安です(在庫・混雑により前後します)。経年機種の場合は内部点検に少しお時間をいただくケースもあります。来店前にお問い合わせフォームでご一報いただけるとスムーズです。

修理後の保証はありますか?

交換した部品に対して3ヶ月の動作保証をお付けしています(落下・水濡れなど使用上のトラブルは対象外、詳細は保証規約ページをご確認ください)。何か気になる症状があれば、保証期間内にご連絡ください。