先日、iPhone 13 Proを海辺で水没させてしまったというお客様が当店に持ち込まれました。ご自身でネット情報をもとに乾燥剤に数日間入れて対処したとのこと。しかし電源が入らず、結局お見えになりました。

実は当店、月に5〜6件はこうした「自己修理後」の端末が持ち込まれます。特に水没の場合は、時間が経てば経つほど基板の腐食が進み、復旧が難しくなります。

【注意】水没後は電源を入れず、すぐに専門店へ。自己判断の乾燥や加熱は症状を悪化させる可能性があります。
iPhone 13 Pro water-damage 修理事例

DIYで水没修理を試みた失敗の経緯

お客様は、水没後すぐにiPhoneの電源を切り、シリカゲルとともにジップロックに入れて3日間放置したそうです。その後、充電ケーブルを挿したところ、一瞬Appleロゴが表示されたものの、すぐに消えてしまいました。

「ネットで調べたら、乾燥剤で直るって書いてあったんですけど…」とのこと。正直なところ、この方法で直るのはごく初期の軽度なケースのみ。水没は水分が基板内部に浸透しており、表面の乾燥だけでは不十分なんです。

被害状況と内部の実態

当店で分解診断を行った結果、基板上のICのピン間に腐食が見られ、インダクタや抵抗の一部がショートしている状態でした。特にLightningコネクタ周辺が深刻で、電源管理IC周辺に白い腐食跡が確認できました。

ちなみに、このお客様のケースでは水没から約1週間が経過。当店の経験上、水没から3日以内であれば復旧率は高いのですが、1週間を超えると基板腐食が広がり、修復が困難になります。

【警告】水没後は時間との勝負。72時間以内の診断がベストです。

修理での回復——実際の処置内容

今回は腐食が広範囲に及んでいたため、基板の超音波洗浄と腐食した部品の交換、そしてコネクタ周辺のパターン補修を行いました。作業時間は約2時間。結果として、無事にデータも復旧し、お客様も安心されていました。

当店では、水没修理はご来店の流れに沿って、まず分解診断からスタートします。見積もりは無料で、診断後のキャンセルも可能です(分解後の部品発注時には手数料が発生する場合があります)。

修理後は技術基準適合確認を行い、動作検証を経てお引き渡し。データは原則保持したまま対応しますが、重度の水没では事前のバックアップをお勧めしています。詳しくは修理保証についてをご確認ください。

ちなみに、当店があるのは大阪・松屋町。営業時間は10:00〜19:00(水曜定休)です。郵送での修理依頼も承っています。

今後への教訓——水没に備えるには

今回のケースから学べることは、水没後の初期対応が鍵だということ。以下のポイントを覚えておいてください。

  • すぐに電源を切る — 通電状態だとショートが進みます。
  • シリカゲルやドライヤーは過信しない — 表面の水分除去にしか効果がありません。
  • なるべく早く専門店へ — 当店では水没修理の実績が豊富です。例えば、iPhoneのバッテリー交換についてもご相談いただけます。

また、水没に限らず、スマホのトラブルは自己修理で悪化するケースが多いです。「自分で直そう」と思う前に、一度専門家に相談することをお勧めします。

保証について詳しくは修理保証規約をご覧ください。当店では交換部品に対して3ヶ月の動作保証(落下・水濡れなど使用上のトラブルは対象外)を提供しています。

お問い合わせはお問い合わせフォームよりご連絡ください。

よくある質問

iPhoneを水没させた場合、自分で乾燥させても直りますか?

軽度の場合は稀に直ることもありますが、多くのケースでは基板内部の腐食が進行し、復旧が難しくなります。専門店での分解洗浄が確実です。

水没修理にかかる時間はどれくらいですか?

症状によりますが、軽度なら30分〜1時間程度、基板腐食が進んでいる場合は2〜3時間かかる場合もあります。お預かり診断後にお見積もりをお伝えします。

水没したiPhoneのデータは復旧できますか?

多くの場合、データは保持したまま修理可能です。ただし、基板が深刻に損傷しているとデータ復旧が難しくなることもあります。早期の診断が重要です。

郵送での修理依頼は可能ですか?

はい、可能です。専用の案内ページに従って端末をお送りください。到着後、診断・見積もりをメールでお知らせします。