先日、海で水没させてしまったiPhone 13 Proをお客様が持って来られました。月に数件はある水没のご依頼ですが、今回は症状が進行していたケースです。

iPhone 13 Pro water-damage 修理事例

お客様の悩み:水没後、画面が映らなくなった

お客様のお話では、水没直後は普通に使えていたそうです。「ちょっと濡れただけだから大丈夫かな」と思ってそのまま放置されていたとか。ところが数時間後、端末が異常に熱くなり、スピーカーから音が出なくなり、ホームボタンが勝手に動くようになったとのこと。そしてついに画面が真っ暗に。

「正直、もうダメかと思いました」とおっしゃっていました。実はこのパターン、当店ではよくあるんです。最初は動いていても、内部でじわじわとダメージが進むんですね。

診断:内部の錆とショート跡を確認

早速分解して内部を確認しました。液晶裏のメタルプレートに白い粉のようなものが付着していました。恐らく海水の不純物が結晶化したもの。さらに金属部分には赤茶色の錆が発生し、所々黒く焦げたショートの跡も見つかりました。基板レベルで見ると、電源周りのICがやられかけていたようです。

「水没後は時間との勝負です」とよくお伝えしています。うちでは、水没から24時間以内にご来店いただければ、復旧率がぐっと上がります。今回は残念ながら2日経過していましたが、まだ手遅れではありませんでした。

修理工程:超音波洗浄とIC交換

まずは基板を取り出し、超音波洗浄機で丁寧に汚れを落としました。この洗浄、約30分ほどかけてじっくり行います。その後、腐食が激しい電源ICを交換。このIC、入手が難しいこともあるんですが、幸い在庫がありました。さらにシールドプレートの錆を研磨し、絶縁処理を施しました。

「データは残りますか?」とよく聞かれますが、水没修理ではほとんどの場合、データを保持したまま対応可能です。ただし、基板がほぼショートしているとデータ取り出しが難しくなることも。今回は無事データも残りました。

完成後:動作確認とお引渡し

修理後、電源を入れるとAppleロゴが表示され、無事ホーム画面まで立ち上がりました。タッチ操作、スピーカー、カメラ、充電――すべて問題なし。お客様も「データが無事で本当に良かった」と大喜びでした。

当店では、関連する修理事例も多数ご紹介しています。このほかにも、修理事例ギャラリーで実際の修理前後の写真をご覧いただけます。気になる症状があれば、お見積もりのお問い合わせからお気軽にどうぞ。

水没修理以外にも、他の修理メニューを多数ご用意しております。また、ご来店の流れもご確認ください。大阪・松屋町のスマエキ、営業時間は10:00~19:00(水曜定休)です。

よくある質問

水没後すぐに電源を切ったほうがいいですか?

はい、可能であればすぐに電源を切り、乾燥を試みる前にご来店いただくのがベストです。

水没修理でデータは消えますか?

ほとんどの場合、データを保持したまま対応可能です。ただし基板が深刻に損傷している場合はデータ復旧が難しいこともあります。事前バックアップをお勧めします。

修理にかかる時間はどのくらいですか?

症状によりますが、軽度の洗浄であれば約30分~1時間、基板修理が必要な場合はお預かりとなることもあります。お見積もりの際に詳しいお時間をお伝えします。