
お客様の悩み
先日、当店に谷町六丁目からお越しのお客様がご来店されました。手にしていたのは2014年9月発売のiPhone 6。「もう11年近く使ってるんですけど、昨日アスファルトに角からゴンッと落としてしまって…」と苦笑い気味の表情。受け取って確認すると、右上の角を起点に蜘蛛の巣状のクラックが画面全体へ放射状に広がっており、ガラス片が指に刺さりそうな状態でした。タッチは右側の三分の一ほどが概ね死んでおり、滑らせると一部で液晶のドット抜けも見え隠れしている。正直なところ、ここまで派手に割れた4.7インチを見るのは月に2〜3件あるかどうかという頻度です。
診断
iPhone 6 のディスプレイは、ガラス・タッチセンサー・LCDパネルが一枚のアセンブリとして一体成形されている世代の代表格です。後期のiPhone 11以降のように「ガラスだけ交換」という選択肢は当店でも採用しておらず、アセンブリ丸ごとの交換が一般的な選択になります。今回もまず外観診断として、フレームのアルミ歪み・ホームボタンのフラットケーブル断裂の有無・近接センサーの反応をひと通りチェック。幸いフレームの歪みは肉眼で確認できる範囲では無く、初代Touch IDのホームボタンも生きていそうな手応えがありました。お客様にお話を伺うと、データはiCloudへは流していないとのこと。連絡先や写真、LINEのトーク履歴、長年蓄積したヘルスケアの歩数データまで、すべて本体にしかない状態でした。経験上、こうしたケースほど慎重な工程設計が必要になります。当店ではiPhone 6世代の修理でも、ほとんどの場合データを保持したまま対応できますが、基板に致命的なダメージが及んでいる重度故障の際は事前バックアップを強くおすすめする方針で運用しております。
「これ、まだ直りますか…」と不安そうな声。
結論から言うと、十分に直せる状態でした。ただし発売から年数が経過した機種ですので、慎重な部品選定が必要です。
修理工程
修理工程に入ります。まずは底面のペンタローブネジ2本を外し、サクションカップで割れたガラス面を持ち上げていく。iPhone 6はホームボタン下にフレックスケーブルが2本走っているため、過度に開くと一発で千切れる構造です。スパッジャーで樹脂フックを順番に解放し、内部のシールドプレートを露出させたところでタッチID用フレックスとディスプレイ用フレックスを切り離します。露出した内部は11年分のホコリと薄い水濡れ痕が見えましたが、基板のロジック損傷は無さそうで一安心。新品アセンブリへ初代Touch IDホームボタンを慎重に移植し、近接センサー・スピーカーメッシュ・前面カメラのブラケットも合わせて入れ替えていく。古いアセンブリから外す側のパーツが脆くなっている個体が多い世代なので、ピンセットの力加減は通常の半分以下を目安にしています。組み戻し後、ホームボタンの指紋認証・通話・タッチ全領域・LCDのドット抜けを順番にテストしました。すべての項目で正常応答を確認しています。
完成後
診断と部品移植・組み戻しまでで、お預かりからは目安として60分前後。今回はお客様にそのまま店内でお待ちいただきました。仕上がりの画面を見て「ほんまにキレイになってるわ、初期化されてへんよね?」とホッとした様子の声。データはご来店時のまま、写真もLINEもそのまま動作することを一緒にご確認しました。
iPhone 6世代は、もう新品アセンブリの市場流通量が年々減っている機種でもあります。
修理工程に進む前のお見積もりは無料、ご提示後のキャンセルも可能です(分解診断・部品発注後は所定の手数料が発生する場合があります)。修理料金の目安は機種・症状によって異なりますので、迷われる前にお見積もりのお問い合わせからご相談ください。Galaxy水没修理のご相談もこちらの窓口からどうぞ。なお交換した部品に対しては3ヶ月の動作保証をお付けしています(落下・水濡れなど使用上のトラブルは保証対象外)。心斎橋方面から配送修理で郵送いただいたケースも当店では月に数件あり、来店が難しいお客様にも対応可能です。詳しくは修理ブログ一覧や関連する修理事例、それからよくある質問のページも合わせてご覧いただけますと幸いです。
店主からの一言──今回の修理を振り返ってみると、11年も連れ添ったiPhone 6を「まだ使いたい」と持ち込んでくださったお客様の気持ちが、何より印象に残りました。後日、お客様からは「あれから一度も落とさんように気をつけてます」とメールでご連絡いただき、軽くガラスフィルムをご紹介する流れに。古い機種を大切に使い続ける選択肢を、これからも松屋町の現場から支えていきたいと改めて感じた一件です。
よくある質問
iPhone 6 は発売から年数が経過していますが、いまでも画面割れ修理は受け付けてもらえますか?
はい、当店ではiPhone 6世代の画面割れにも対応しております。ガラス・タッチセンサー・LCDが一体になったアセンブリ交換となるため、部品の在庫状況によってはお預かり日数を頂戴する場合があります。お問い合わせフォームから機種・症状をお知らせいただくと、現在の対応可否と納期目安をご案内できます。
画面を割ったあと、本体内のデータは残ったまま修理してもらえますか?
経験上、画面割れのみで基板にダメージが及んでいない場合は、ほとんどのケースでデータを保持したまま対応可能です。ただし基板修理・水没など重度故障が並存している際は、事前のバックアップを強くおすすめしております。診断時にデータの取り扱いについても一緒にご説明します。
修理のお預かり時間はどれくらいですか?
目安として、画面アセンブリ交換のみであれば60分前後でお引渡しできるケースが多いです。ただし在庫の有無・店内の混雑状況・追加診断の必要性によって前後しますので、ご来店前にお問い合わせフォームでご相談いただけるとスムーズです。
店舗まで行けないのですが、配送修理は対応していますか?
はい、郵送による配送修理も承っております。心斎橋方面や大阪府外からのご依頼も月に数件いただいております。お問い合わせフォームよりご連絡いただければ、配送方法・梱包の注意点・お見積もりまでの流れを順を追ってご案内いたします。