先日来店されたお客様、iPhone 13 Proをトイレに落としてしまったとのこと。水没後すぐに電源を切らずに持ち込まれました。当店では月に5~6件、水没修理のご依頼があります。殆どのケースでデータは保持可能です(基板腐食が進行した場合、事前バックアップ推奨)。

水没によるダメージは、水に含まれるミネラルが基板上で電気化学反応を起こし、ショートや腐食を引き起こします。純水なら乾けば問題ないですが、水道水や海水は電解質を含みます。特にコネクタ部やICのピン間に浸透すると、数時間〜数日で腐食が進みます。当店では、まず電源投入前に内部を確認。バッテリーと基板の接続を外し、超音波洗浄で不純物を除去します。この処理が早ければ早いほど、復旧率は上がります。経験上、水没から24時間以内に処置できれば90%以上、48時間超えると70%程度の確率で完全復旧します。

腐食は見えないところで確実に進行する。

水没した端末を「後でいいや」と放置するのが最悪のパターンです。実際、内部の水分が蒸発せずに残留し、腐食が広がります。特にiPhoneは防水加工が施されていますが、完全密閉ではありません。気圧差や経年劣化で侵入経路ができます。

修理手順の実際をお伝えします。まず、受付後に外観とSIMカードトレイを確認。水没検知シートが変色しているかどうかが第一判断材料です。次に、バッテリーを切り離し、基板を取り出します。超音波洗浄は純水と専用洗浄液を使い、約15分。その後、エアブローで水分を飛ばし、乾燥機(50度設定)で2時間〜一晩。コネクタやシールドに腐食が見られる場合は、ブラシで軽く掃除。基板のパターン断線があれば、ジャンパ線で修復する場合もあります。修理後は技術基準適合確認のうえお引渡しいたします。交換部品に対して3ヶ月の動作保証(落下や水濡れ再発など使用上のトラブルは対象外、詳細は修理保証規約)をお付けしています。

実は今日も、水没したGalaxy S22(Android端末)が持ち込まれました。電源は入るがタッチ反応が不安定。似た症状でもOSや基板レイアウトが異なるため、修理方法は個別判断です。対応可能な端末はiPhoneに限らず、XperiaやGalaxyなど幅広く扱っています。Galaxy水没修理のご相談も承っています。

水没修理の料金は機種や症状により異なります。分解前のお見積もりは無料で、その後のキャンセルも可能です(分解診断や部品発注後は手数料が発生する場合があります)。料金の詳細はお問い合わせフォームよりご連絡ください。

修理の世界では、時間が命。

水没後の動作確認で問題なくても、数週間後に不具合が出るケースがあります。これは残留水分による緩やかな腐食が原因です。当店では、修理後の状態を確認するための動作確認を徹底しています。また、水没前にバックアップを取っていなかったお客様には、可能な限りデータ復旧を試みますが、基板レベルでの深刻なダメージがあるとほとんど保証はできません。大切なデータは日頃からiCloudやGoogleドライブなどにバックアップをお勧めしています。なお、同じ症状の他事例も参考にしてください。水没修理に関するよくある質問もご覧いただけます。

よくある質問

水没したiPhoneは自分で乾かせますか?

自己乾燥は推奨しません。内部に残ったミネラルが腐食を進めます。電源は切ったまま、すぐに修理店で洗浄処置を受けるのが最善です。

水没後、時間が経っても修理可能ですか?

可能なケースが多いですが、腐食の進行度によります。1週間以上経過した場合でも、基板の状態次第で復旧できることがあります。無料見積もりをご利用ください。

修理後のデータはどうなりますか?

水没修理ではほとんどの場合データは保持したまま対応しますが、重度の基板故障では消失リスクがあります。事前バックアップを推奨します。

保険や保証は使えますか?

当店の修理には部品保証(3ヶ月)が付きます。携帯保険をご利用の場合は、保険会社の指示に従ってください。修理前にご確認ください。