先日、小倉北区からお越しのお客様のiPhone XS。アウトカメラを開けると、画面右下にぼんやりした黒いシミが写り込んでいた。

iPhone XS camera 修理事例

この症状、当店では月に数件は持ち込まれる定番の故障だ。iPhone XSはデュアルカメラ構成で、望遠側(f/2.4)のレンズは沈胴機構を持たないため、筐体への衝撃がそのままレンズユニットに伝わりやすい。特に、落下時にレンズアサンブリが内側の基板に干渉し、CCD/CMOSセンサー表面に圧痕がついたり、レンズ内部の偏芯が生じると、黒いシミとして映る。光学系の物理的な変形は、ソフトウェア補正で直せるものではない。

つまり、基板やソフト起因ではない。

お預かりした個体では、リアカメラモジュールを分解し、レンズブロックを取り外して検査した。結果、メインレンズ群の中で最も像面に近い接着層にわずかな剥離が見られた。これが光路に影を作り、シミとして写っていた。このような場合、モジュール全体の交換が確実。一部の部品を移植する方法もあるが、精密な光軸調整が難しく、ピントずれを起こすリスクが伴う。当店では、純正同等品质のアフターパーツモジュールを用意し、交換対応としている。

交換作業そのものは約30分目安(在庫・混雑により前後)。

ただし注意してほしいのは、カメラ故障の中にはバックカバーのガラス割れから内部に微細なガラス片が入り、レンズを傷つけるケースもある。その場合、カメラモジュール交換に加えて筐体のクリーニングが必要となり、工数が増える。当店では、分解前にまず外観と内部の異物有無をチェックする。お客様からは「突然出た」という声が多いが、実は落下から数日経って症状が顕在化するケースも少なくない。2019年から修理を続けてきた経験上、カメラ症状は衝撃の「後遺症」として現れることが往々にしてある。

月に3〜4件はこのパターンだ。

ご自身で液晶修理を試みた後、「カメラがおかしくなった」という相談もたまに頂く。内部のフレキケーブルを傷つけたり、コネクタの嵌合が甘くなると、カメラが正常に認識されずエラーになる。当店では、そうした二次故障にも対応可能。ただし、分解を伴う場合は事前にデータバックアップをお勧めしている。ほとんどの修理でデータを保持したまま対応できるが、基板修理や水没後など重度のケースでは例外がある。

同じ症状でお困りの方は、分解前のお見積もりからご相談を。料金は機種・症状によって異なります。お問い合わせフォームよりご連絡ください。当店では郵送修理も承っておりますので、遠方の方もご利用いただけます。詳しくは配送修理のご案内をご覧ください。また、修理ブログ一覧では他機種の事例も掲載中。よくある質問はよくある質問を、修理料金の目安は修理料金の目安をご参照ください。同じ症状の他事例は同じ症状の他事例で、iPhone XSの修理事例は関連する修理事例でまとめています。

まとめにかえて

iPhone XS のカメラに現れる黒いシミは、多くの場合レンズユニットの物理的損傷に起因する。ソフトウェアや設定の問題ではなく、光学系の機械的な変形であるため、モジュール交換が唯一の確実な解決策となる。落下直後に症状が出ないこともあり、経過観察が必要なケースもある。

よくある質問

iPhone XS のカメラに黒いシミが出た場合、自分で直せますか?

残念ながら、レンズ内部の物理的な損傷が原因であるため、ユーザー自身での修理は困難です。カメラモジュールの交換が必要で、精密な光軸調整も伴うため、専門店での対応をお勧めします。

修理にかかる時間はどのくらいですか?

多くのケースで約30分目安でお預かりできますが、バックカバー割れや内部異物がある場合は追加で1時間程度かかる場合があります。在庫状況や混雑状況により前後します。

カメラ修理後もデータはそのまま残りますか?

交換する部品はカメラモジュールのみで、本体のストレージには影響しません。基板修理や水没後などの重度故障を除き、ほとんどのケースでデータを保持したまま修理可能です。